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杉並区議会第3回定例会での一般質問

【1】安倍元首相の国葬について

岸田首相は安倍元首相の国葬について、「民主主義を断固として守り抜く決意」と述べました。「民主主義を守る」のならば、圧倒的多数の国民が国葬に反対していることに従い中止すべきですし、安倍元首相が旧統一教会の「広告塔」であった責任を明らかにすべきです。

私は「安倍政治の美化」のための国葬に反対です。安倍政治の下でどれだけ賃金が下がり格差が広がったか。医療と社会保障が切り捨てられたか。排外主義が煽られ差別が蔓延したか。利権まみれの東京オリンピックを、「福島原発事故はアンダーコントロール」という大ウソで呼び込んだのも安倍元首相です。首相在任中に国会質疑で118回も虚偽答弁を行なった人物を「神格化」するなど言語道断です。

さらに、国葬は「9条改憲・戦争への道」だから反対です。安倍元首相は集団的自衛権行使を容認し、安保戦争法をつくり、辺野古新基地建設を強行しました。核武装論者として「核共有」を唱え、原発政策を推進しました。「安倍元首相の遺志を継ぐ」とは、9条改憲を強行し、「戦争のできる国家」を目指すことです。半旗掲揚や黙とうが各自治体や教育現場で実質強制されようとしています。労働組合のナショナルセンター・連合の会長も国葬に出席し、労働者が「国策」に反対できなくなる構図こそ戦争国家体制づくりです。

私は「国葬」という権力者のための政治儀式に反対です。明治以来「国葬」は、国威発揚や戦意高揚のために「利用」されてきました。最初から最後まで、時の権力者のため=自民党政権のための国葬です。

本議会で岸本区長の国葬反対デモ参加を非難する声がありますが、戦前の地方行政は国家の末端機構として、労働者人民を戦争に動員する装置でした。しかし戦後日本の労働者民衆は、この歴史を二度と繰り返さないと決意して立ち上がり、権力者による支配と戦争動員を許さない砦として地方自治を闘いとってきました。それが日本国憲法第92〜95条の「地方自治」に貫かれる精神であり、第9条です。杉並で田中前区長を打ち倒した力の背後にあるのは、安倍政権から岸田政権へ続く戦争政治への怒りです。それは民営化と非正規職化を進め、医療や教育を破壊し、住民無視の再開発や道路建設など、命と生活をないがしろにする田中前区政への怒りでもあります。国葬に沈黙することは、この怒りに背を向けることです。岸本区長が「怖れることなく」国葬反対デモに立ったことは正しい行動です。

<質問>自治体として国に国葬中止を求めるべき。学校現場や区役所などで半旗掲揚や黙祷を強制すべきではない。区長の見解は。

【2】民営化について

民営化で、公的事業は資本のカネ儲けの手段とされ、非正規職化が加速し、公的業務の破綻と社会の崩壊がもたらされました。労働条件切り下げ、労働者の団結破壊として労働組合破壊が進められてきました。

1987年の国鉄分割・民営化で国鉄の業務は営利事業となり、資本の利潤獲得が目的となりました。鉄道は「集客道具」にすぎず、鉄道会社の建前すら放棄し、主要業務を外注化し、低賃金の非正規職労働者に業務を担わせ、地方ローカル線を廃線にする攻撃が始まっています。安全は確実に崩壊します。

杉並区でも、学校給食や学校用務、保育園、図書館、学童クラブ、地域センター、国保年金課の窓口業務や本庁受付など様々な部門で民営化が進められてきました。民営化は労働者のためにも利用者のためにもなりません。だから私は絶対反対です。

<質問>民営化をすべてストップし、直営に戻すべきと考えるが、区長の見解を伺う。

【3】会計年度任用職員制度について

会計年度任用職員制度は、1年ごとの雇用=1年ごとに首を切ることが前提の制度です。「月の手取りは平均15〜16万円という超低賃金、ろくな研修もなく仕事は丸投げなのに『公務員だから』と補助的でない業務を常勤同様の責任で働いている」というのが現場の声です。「非正規の処遇改善」の名目とは真逆に、「1年雇用」「試用期間1か月」「6年ごとに試験か評価で振り落とす」という超不安定雇用です。常勤職員の業務補佐とされていますが、現場には「どこまでが補助的業務なのか」「補助的なら低賃金で使い捨ててもいいのか」「常勤と同じ仕事をしているのに待遇が違うのはなぜか」という怒りが渦巻いています。

先日、会計年度任用職員の勤続年数別人数を人事課に問い合わせました。「会計年度任用職員は再度の任用の上限回数があるので、データ上『7年目は1年目』に、『8年目は2年目』に集計するため、7年目以上の集計ができない」とのことです。6年以上、12年以上(6年の年限を3回更新して)働く会計年度任用職員が多く在籍する実態を人事課は把握しているはずです。

ある職員は、「雇用年限廃止の事務手続き上のリミットは10月上旬です。早い部署では、11月から採用手続きが始まるからです。採用手続きは来年3月末に雇用年限でやめさせる人数が前提になります」と雇用年限撤廃を強く訴えています。私は、「会計年度任用職員制度」を前提とした処遇改善ではなく、会計年度任用職員を全員正規で雇用すべきと考えます。常勤職員の欠員や、業務や役職の掛け持ち等による労働強化も深刻な問題です。

<質問>今年度の会計年度任用職員について、人数と男女比、勤続年数別の人数と男女比を伺う。正規化を希望する会計年度任用職員を常勤として登用すべきと思うが、区長の見解を伺う。

【4】児童館・学童クラブについて

杉並では1964年に区直営の学童クラブが発足し、そこから10〜20年をかけて保護者や住民、区職員が力を合わせて、学校外の公共施設内設置、常勤職員配置、住区に一か所の学童クラブ設置を目指し、できたのが41の児童館でした。それを27館まで減らし、職員の半数以上を非正規化し、学童クラブを民間委託したのが田中前区長です。児童館に受け継がれる想いを、継承される崇高な役割を、何よりも子どもたちの居場所を、奪ってきました。

児童館廃止は、地域で子どもたちを中心に、誰もが共に生きられる拠点を奪うことであり、労働者家庭への打撃です。学童クラブの民間委託と学校内へ配置は、大きな不満・不安を生んでいます。何より正規職員・直接雇用職員の削減で、賃金など労働条件・諸権利と団結の破壊が大問題です。労働者と利用者と地域が分断され、学童養護経験が継承されない問題を生んでいます。

委託先の学童クラブでの状況を区が把握しきれていないのも問題です。子どもの取り違え、帰し間違えなどの事故件数が多いという区民からの情報提供もありました。職員の労働条件、人員配置などは子どもたちの安全に直結します。安全衛生管理・環境整備・子どもたちとの関係作りにおけるノウハウが継承されないことも大きな問題です。委託開始前の数か月の引継ぎ期間ではカバーできません。子どもたち自身は通う学童クラブを選べないのです。

<質問>児童館廃止を撤回し、廃止された児童館を元に戻すべきと考えますが、区長の見解は? 学童クラブの民間委託を撤回し、直営に戻す(委託先の労働者を丸ごと直雇用する)べきと考えますが、区長の見解は?

【5】学校での「放射能安全教育」について

文部科学省の『放射線副読本』に添えられた「トリチウムは安全」と教える復興庁チラシの最大の問題は、放射能汚染水を「ほとんどの放射性物質を取り除き、大幅に薄め、健康や環境への安全を確保するための基準を十分に満たした上で、海に放出される方針」としていることです。この内容は間違いです。福島第一原発の「ALPS(アルプス)」では、汚染水に含まれる放射性物質をすべては取り除けません。有機物と結合して内部被曝を引き起こすトリチウムは除去できず、ストロンチウム90、ヨウ素129など他の放射性物質も大量に残っています。「他国もトリチウムを流している」というのは論拠にならないと復興庁も認めています。

さらに、副読本は小児甲状腺がんなどの発症は原発事故の影響ではないとしています。今年1月、原発事故による被曝で小児甲状腺がんを発症した17~27歳の6人の若者が、東京電力を相手に裁判に立ち上がりました。副読本とチラシは、この若者たちの勇気ある告発を真っ向から否定するものです。

そして、放射線・放射能の危険性を押し隠し、肯定的に描いています。「原発安全神話」を作った原子力ムラが、今度は「放射能安全神話」を垂れ流しています。これが「教育」のやることでしょうか? 教育労働者も「子どもたちにウソを教えるのか」と怒りの声をあげています。

<質問>放射線副読本と汚染水安全チラシについて、区長はその存在を認識しているか?チラシを読んでどのように感じるか伺う。チラシを直ちに回収すべきと考えるが、区長の見解は。同様に、教育長の見解も伺う。前述の「311子ども甲状腺がん裁判」を区長は認識しているか。若者たちの訴えをどのように感じるか。岸田政権の原発新規増設方針について区長の見解を伺う。

【6】阿佐ヶ谷再開発について

本事業は多くの住民の反対を無視して進められてきました 。私は阿佐ヶ谷北のみならず前区長が進めた再開発、道路拡幅事業の全てを白紙に戻すべきという立場で訴えてきましたが、そのスタンスは現在も変わっていません。

私は「阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくり計画」に一貫して反対してきました。この計画は住民無視であり、「三者の区画整理事業」という形で反対を無視して進められてきました。「防災」「地域の安全安心」という題目も欺瞞であり、大手商業資本や大手デベロッパーが儲けるためのものです。児童館をつぶし、杉一小学校を病院跡地に移転し、子どもたちの命を危険にさらしています。「いのちを大切に」が教育の基本です。これをないがしろにする再開発計画は根本的な教育破壊です。

先日、児童館がつぶされ阿佐谷地域センターに併設される学童クラブに通わざるを得なくなった子どもが新進会商店街で事故に遭ったと聞きました。子どもたちの命を最優先で考えれば、現在の杉一小学校での改築が一番です。

今、河北病院の移転新築工事がストップしているようです。区民が財団に尋ねたところ、「コロナやウクライナ戦争前と比して建材費が2倍近く高騰しているのが原因」だそうです。決まったことだからと推し進めると、区民や河北の労働者に矛盾がしわ寄せされます。高騰する新病院建設費で、病院労働者の賃金や人員が抑制され、医療現場の安全が脅かされてしまいます。

区画整理事業は、地域医療の充実、子どもの安全、コロナ禍で医療従事者を守ることなどすべてで破綻しています。なぜ前区長が独断で進めた計画を岸本区長が進めるのか。今こそ勇気をもって中止の決断をしていただきたい。

<質問> 前区長肝入りの今事業は白紙に戻すべきと考えますが、見解を伺う。

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