9/20都市環境委員会で議案と陳情に意見を述べました。
9月20日の都市環境委員会で述べた意見の要旨を掲載します。
①「西武新宿線の高架化に伴う特別区道の路線の認定」に反対。
今回の区道認定の素因は、「西武新宿線の高架化計画」にあります。この計画に関しては、下井草駅周辺地域において、「地下化」を求める運動が長年にわたって粘り強く展開されているところであります。今回の区道認定によって、立ち退きを余儀なくされる方たちがおり、また、地下化を求める運動の「外堀」を埋めることにもなりかねないと意見を述べ、委員会で唯一反対しました。
②「荻窪5丁目町会全域を路上禁煙地区に指定することを求める陳情」
路上喫煙等の問題に関しては当該地域のみならず、さまざまな意見があることは理解します。ただし、荻窪駅南口含む荻窪5丁目町会全域を路上禁煙地区に指定することは、喫煙所撤去にもつながりかねず、結果として歩きタバコやポイ捨ての解決にはならないと考え、荻窪5丁目町会全域を路上禁煙地区に指定することには慎重になるべきだと思います。よって、陳情には趣旨採択を主張しました。
③「区立蚕糸の森公園において区立公園での撮影が許可されない内容の性行為映像制作物の撮影を無許可で行った事業者に対して杉並区立公園条例22条に基づき行政罰としての過料を課す行政処分を行うことを求める陳情」
④「区立蚕糸の森公園において区立公園での撮影が許可されない内容の性行為映像制作物の撮影を無許可で行った事業者に対して損害賠償請求または不当利得返還請求を行うことを求める陳情」
今回の陳情が提出された背景には、先の区議会第2回定例会で「公有地でのAV撮影禁止を求める陳情」が不採択となったことへの不信や不満があると思います。私も同陳情の不採択には問題があり、女性差別や性の商品化に区議会が加担していると受け止められても仕方のないものだったと考えています。そのうえで、私は6月の都市環境委員会でも述べた通り、「公有地であれどこであれ、『許可』の有無如何に関わらず、女性・子どもの性的搾取・商品化は絶対に認められない」という立場です。女性・子どもの商品化の根源である資本主義社会および家父長制的家族制度という根本問題の解決を目指さない中での「行政罰の強化」は、決して問題の解決を生まないと考えます。また、本陳情の説明にある「AV全般を問題にしているわけではなく」という意見にも賛同はできません。よって、陳情には不採択を主張しました。
⑤「大田黒公園の休園日の見直しを求める陳情」
⑥「大田黒公園の休園日を見直すことを求める陳情」
私は、今年2月22日の都市環境委員会で審議された「議案第27号 荻外荘公園外2公園の指定管理者の指定」について、指定管理者制度に反対の立場から反対しました。指定管理者制度は、自治体が公の施設の管理権限・責任を持っていた従来の管理委託制度とは違い、民間資本に公の施設管理や業務を投げる制度です。今年4月1日から荻外荘公園、角川庭園、そして大田黒公園が一括指定管理の下に置かれることとなりました。休園日が突如毎週水曜日となったことも、先に指定管理が始まっていた角川庭園に合わせて行われたものであり、地域の混乱をもたらしている最大の要因は指定管理者制度の導入にあると考えます。また、指定管理のままで休園日のみを見直せば、公園の維持・管理業務の過重など現場で働いていらっしゃる方に矛盾が丸投げされかねないことも危惧します。休園日の見直しも含めて、まずは直営に戻し、働いている方全員を直接雇用し、地域を最もよく知る杉並区が地域の声を聞いて対応すべきという立場から、不採択を主張する予定でしたが、自民から継続審査の動議が出され、賛成多数で可決されたため、継続審査となりました。
⑦「区立公園における撮影利用条件の1つである『公序良俗に反しないこと』の判断について区民懇談会を設置することを求める陳情」
今年の区議会第3回定例会での「公有地でのAV撮影禁止を求める陳情」をめぐって、「AV作品のドラマパートは公序良俗に反するか否か」の議論がありました。「公序良俗」という言葉や概念は実際には、公権力が自らの体制・秩序を守るために抽象的かつ極めて広義な意味で用いられてきました。「撮影利用条件の一つである公序良俗」について、言葉の厳密な意味を定義するために住民から意見交換や懇談の場を新たに設けてほしいという声が出ることに特段の異議はありません。よって、陳情には採択を主張しました。