3月3日の本会議で杉並区議会の『ロシア連邦によるウクライナ侵略に対し断固抗議する決議』に反対しました
【反対意見全文】
今回の決議案に反対の意見を述べます。
①この戦争の本質は何か
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を絶対に許すことはできません。しかし、ロシアへの一方的な「非難」だけではこの戦争を止められません。ウクライナ勢力圏化を狙うロシア、ウクライナの加盟と中距離核ミサイル配備を狙うアメリカ帝国主義を含むNATO。この両者の軍事的・政治的対立が極点に達する中で、プーチン政権は軍事侵攻に踏み切りました。この戦争は、ウクライナやロシアの民衆の命を犠牲にし、ロシアやアメリカなど大国の利害、一握りの資本家の利害を追求する戦争です。しかもそれは、核兵器使用という形で、ヒロシマ・ナガサキを再び繰り返す核戦争となろうとしています。現実にチェルノブイリ原発をめぐっての軍事的争奪戦となっています。「地上に置かれた原爆」=原発は核戦争をめぐる最大の焦点であり、直ちに全世界で廃止するしかありません。
②戦争に反対するのならばまず自国政府の改憲・戦争・核武装策動を止めるべき
岸田政権はロシアへの「制裁」という形でこの戦争に参戦しようとしています。安倍元首相に至っては「日本は核兵器を共有すべき」などと、日本の核武装と核戦争への参戦を叫んでいます。そのすべてが、憲法を改悪し「台湾有事」と称する中国への侵略戦争を目論んだ動きに他なりません。何よりも「敵基地攻撃能力の保有」という、先制的な戦争(=自衛隊による中国本土への空爆)に踏み込む動きを絶対に許すことはできません。もし本当に心から反戦平和を希求するのであれば、「ウクライナ侵攻抗議」のみを唱えてお茶を濁すのではなく、自国政府である日本政府に対し、「戦争と改憲、核武装を絶対にやめよ」「沖縄・南西諸島へのミサイル配備を絶対にやめよ」と強く要求すべきです。
③戦争を止める力はどこにあるか
私は、この戦争を止める力は、労働者民衆の反戦デモなど実力行動の中にあると確信します。私は、日本の改憲・戦争・核武装に賛成の議員とともにあげる「決議」ではなく、ロシア・ウクライナをはじめ全世界で声を上げる労働者民衆とともに反戦を叫びます。私の立場は、「万国のプロレタリア団結せよ!」です。以上の理由で決議に反対します。